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【コーヒーの三大栽培種について】



 美味しいコーヒーに出会うための最重要項目「品質」を見てみましょう。
これは品種によっても大きく左右されます。
コーヒー の木は300品種以上知られていますが、
その内三種類が飲用に活用されています。
アラビカ種、ロブスタ種(カネフォラ種)、リベリカ種の三種で、
三大栽培種と呼ばれています。

■アラビカ種(Coffea arabica)

 エチオピア・アビシニア高原(アムハル高原) 原産。
人類が食用として始めて出会ったコーヒーは、アラビカ種であると
いわれています。サビ病・虫害に弱く、植え付け本数を多く必要とします。
熱帯植物ですが、高温下での栽培には適さず、霜に耐性がありません。
コーヒー飲料の原料としての品質 は、一番優れています。
多くの地域で地域特有のアラビカ種が栽培されています。
グルメ・スペシャルティコーヒーは、必ずこの品種で、
高価格で取引されます。

 コーヒー文化はアラブ・イスラム圏から始まりました。
始めにイスラム僧侶達がコーヒーの赤い実を元気の元として
「食べ物 」として用い、後に実の煮汁を夜通し祈るための眠気を覚ます
貴重な飲み物として、飲み始めました。
心身共にリラックスで きる効果を楽しんでもいたようです。
イスラム僧侶達が、この飲み物を「酒」の名前であるカーファと呼んだ事が、
コーヒーの 語源であるとされています。
一般信者に飲む事が許されるようになると、メッカ巡礼者を通して
イスラム諸国に 知られる様になりました。
コーヒーの木は持ち出す事が禁じられていましたが、
インドからのイスラム巡礼者“ババ・ブダン” という者に持ち出され、
インドに植えられました。これが世界の生産国に広まったきっかけになり、
その後ヨーロッパに伝わり ました。

 ローマ法王・クレメンス8世(1535〜1605)は、本来なら迫害されるはずの
「異教徒、悪魔の飲み物」コーヒーに興味を持ち、 取り寄せて飲んでみたところ、
その香りと味のすばらしさに驚嘆の声を上げ、
洗礼を施してキリスト教徒の飲み物としたと伝えられています。
本当のところはキリスト教徒達が異教徒の飲み物であるコーヒーを
受け入れたのは、様々な薬用作用に 効果があるとわかったからだ
ともいわれています。

現在、世界中で栽培され、飲用に利用されているアラビカコーヒーは、
二品種が元となっています。「ティピカ」と「ブルボン」 です。
一つはジャワからアムステルダムに持ち帰られた樹に由来し、
「ティピカ」と呼ばれているものです。
もう一つは、フランスがイエメンからブルボン島に持ち込んだ樹に由来する、
ティピカの変種「ブルボン」です。その他にも地域別に変異種が生まれ、
また、ロブスタ種など他種との交配によって、
様々な品種が生み出されてきました。
主な在来種はティピカ、ブルボン、コムン、スマトラ、ケント、アルーシャ、
アガロ、マラゴジッペ、カトゥアイ、、ジェマ、などです。

 量産化・安定供給・防虫対策・霜対策・耐病対策などを目的に、
他品種との交配により品種改良が試みられた結果、
いくつ かの品種が生まれました。生産者のための品種改良であり、
味、香りの面では向上したとはいえず、新たな品種の誕生は 、
私達消費者にマイナスの結果をもたらしたといえます。
その為、現在では「ティピカ」「ブルボン」などの在来種が見直されています。

■ロブスタ種(Coffea canephora var.robusta)

 コンゴ原産。カネフォラ種(Coffea canephora)の変異種。
ロブスタとは「丈夫な」「頑丈な」という意味です。サビ病(※1)・虫害にも強く、
土壌をあまり選ばず、低地でも栽培できます。 アラビカ種の栽培に
適していない地域で主に栽培されています。アラビカ種と比べてみますと
味、香りに問題があります。
ロ ブ臭と呼ばれる独特の香り(臭い、匂い、と申し上げたい)
泥臭い味が特徴で、他の豆の個性を掻き消すほどです。
試し にストレートで飲んでみましたが、個人的には苦手です。
抽出液が多く採れ、管理が多少雑でも育ち、成長も早く、収穫量も多いので、
企業、生産者側からみると、コストを低く抑えることができる品種であるといえます。
低価格品で取引 されていますので、「インスタントコーヒー」「缶コーヒー」
「リキッドコーヒー」の原料として重宝されているようです。
また、低価格なレギュラーコーヒーの増量用にも用いられています。

(※1)サビ病(銹病)・葉銹病(FeFerrugem)コーヒーの樹にとって最も恐ろし
い病気で、銹病菌によって起こり、3年以内に枯死させるといいます。セイロ
ンではコーヒーの栽培を諦めさせ、インドネシアではアラビカ種を全滅させた
ことがあります。

■リベリカ種(Coffea liberica)

 コンゴ〜西アフリカ原産。
世界のコーヒー生産量の1%以下しか栽培されておらず、
現在世界にはほとんど流通していません。
生産量は非常に少なく 、サビ病への耐性はアラビカ種とロブスタ種の中間です。

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